JAXAのＸ線分光撮像衛星「XRISM」の観測装置開発に参画
住友重機械工業は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構（JAXA）が開発した「Ｘ線分光撮像衛星XRISM（クリズム）」の観測装置「軟X線分光装置Resolve」及び「軟X線撮像装置Xtend」の開発に参加したと発表しました。XRISMは2023年9月7日に種子島宇宙センターからH-IIAロケット47号機で打ち上げられ、宇宙の成り立ちや物理現象の解明を目指します。
Resolveは、X線が素子に当たった際の温度上昇を利用してエネルギーの大きさを測る装置で、観測対象のX線天体の温度や組成を精密に計測します。そのためのセンサー部分のエネルギー分解能を高めるため、断熱消磁冷凍機とともに住友重機械工業の超流動液体ヘリウムタンク、2段スターリング冷凍機、4Kジュールトムソン冷凍機および冷却システムが使用されました。
一方、Xtendは、天体から届くX線を捉えて画像を撮影する装置で、検出器の感度を上げるために、住友重機械工業の1段スターリング冷凍機とその駆動エレクトロニクスが使用されました。
住友重機械工業はこれまで60年にわたり、極低温技術の開発を進めてきました。今回の冷却システムは、その技術を活かして信頼性の高い冷却システムを実現しました。同社は今後も科学衛星や惑星探査機、宇宙ステーションの搭載機器を手掛けるなど、宇宙開発に技術貢献を続けるとともに、技術力の向上を目指します。
Source: PR TIMES
