株式会社カーボンフライ、日本ユピカ株式会社と宇宙素材の開発で提携
マテリアルベンチャーのカーボンフライと、三菱ガス化学グループの日本ユピカが、小型衛星向けの軽量で耐久性の高いカーボンナノチューブ(CNT)複合材料を共同開発することで合意したことが明らかになりました。
経済産業省の調査によれば、2011年から2021年の間に世界で打ち上げられた人工衛星の数は約14倍に増加しています。さらに、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構によると、2019年から2029年の期間における衛星製造・打ち上げ市場規模は約48兆円にものぼると予測されています。
このような背景から、打ち上げにかかる費用の抑制や搭載する機能の充実化のため、軽量で高強度の素材への需要が増えています。カーボンフライは、独自の製造ノウハウを持つ高性能CNTを製造する5t級量産機「Caltema®」を完成させ、CNTの「軽量」「高強度」「高靱性」を最大限に生かすことで、宇宙材料としての活用を目指しています。
一方、日本ユピカは創業50年を超える樹脂系素材メーカーで、カーボン素材についての深い知識を持っています。特に、「速硬化」「高強度」「常温保管」を特徴とするCFRP用樹脂「CBZ」を製品化しており、長年培った素材開発技術を活用して宇宙素材分野への進出を目指しています。
今回の開発協力により、両社は製品と技術を掛け合わせ、宇宙ビジネスに活用される素材開発を推進する予定です。
Source: PR TIMES