アメリカのNASAの発表によると、NASAのジュノー探査機が2021年6月に木星の衛星ガニメデに非常に接近し、その表面から塩と有機物質が検出されたと発表されました。

ジュノー探査機に搭載された赤外線オーロラ観測装置(JIRAM)スペクトロメーターが、ガニメデ表面から得られた赤外線画像とスペクトルデータから、水和塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、脂肪族アルデヒドなどの非水氷物質を同定しました。これらの塩は、ガニメデ形成時にアンモニアが凝縮したことを示唆しています。

2021年6月7日、ジュノー探査機はガニメデに最接近し、表面から650マイルの距離から観測を行いました。これは過去のガリレオやハッブル宇宙望遠鏡、ヨーロッパ南天天文台の観測よりもはるかに高い空間分解能を実現し、初めて塩と有機物質の直接検出を可能にしました。

NASAのジェット推進研究所は、この発見からガニメデ内部の海洋から表面に達した原始的な海水が塩類の残留物である可能性があると結論付けました。ガニメデだけでなく、ユーロパやイオなど木星の他の衛星もジュノー探査機の観測対象となっています。

Source: https://www.nasa.gov/missions/juno/salts-and-organics-observed-on-ganymedes-surface-by-nasas-juno/