アメリカ航空宇宙局(NASA)が11月1日に発表したプレスリリースによると、火星の雲を市民科学プロジェクト「Cloudspotting on Mars」の参加者が特定した雲の分布パターンに関する最初の学術論文が、国際学術誌「Icarus」の特集号「MRO: 16 Years at Mars」に掲載された。論文はオンラインでも公開されている。

論文では、参加者が多くの雲を特定した時期と地域を示すいくつかの雲のマップが示されている。マップから、高高度の二酸化炭素氷雲、極地付近で形成される雲、塵の季節の水氷雲など、主な雲の集団が明らかになった。雲の構造は、大気の「潮汐」のパターンに従っている。気温が平均以下の場所では、雲がより一般的になる。

論文はまた、プロジェクトの動機とZooniverse上の設定についても説明している。参加者による雲の同定が機械学習を用いて雲カタログに変換された詳細にも踏み込んでいる。NASAジェット推進研究所の研究科学者でプロジェクトの責任者であるMarek Slipski博士は、「この研究を前進させてくれたCloudspotting on Marsのすべての参加者に感謝します!」とコメントした。

このデータセットを研究するにはまだ十分な材料があり、オンラインで分析するためのさらなる画像がある。第2火星年のデータは約50%しか完了していない。第2火星年のデータは、変化する塵条件が雲の形成にどのように影響するかを明らかにするのに役立つだろう。火星大気の雲の探索に参加したい人は、https://www.zooniverse.org/projects/marek-slipski/cloudspotting-on-mars にアクセスしてほしい。

Source: https://science.nasa.gov/get-involved/citizen-science/new-patterns-in-marss-clouds-revealed-by-volunteers/