ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の発表によると、ESAは10月30日から31日にかけて本部があるパリで初めての地球観測商業化フォーラムを開催した。このイベントでは、地球観測分野の投資家、機関、起業家、さまざまな規模の企業が一堂に会し、地球観測の商業的可能性と課題について議論した。イベントの様子はライブ配信の録画で視聴できる。

開会の挨拶で、ESAのヨセフ・アシュバッハー事務局長は、「商業宇宙の推進は、ESA事務局長に就任した際に掲げたアジェンダ2025の重要な要素の1つだ」と述べた。

また、地球観測部門のシモネッタ・ケリ事務局長は、「地球観測分野の世界的な商業セクターは、技術の進歩、サービスの多様化、産業の進化が急速に進んでいる。それでも、宇宙経済の中ではまだニッチで高リスクな市場にとどまっている」と指摘した。

一方、商業化・産業・調達部門のジェラルディーヌ・ナジャ事務局長は、ESAが商業化の促進、技術革新、起業家支援、投資へのアクセスなどを通じて、ヨーロッパにおける宇宙商業化をどのように支援しているかを説明した。

イベントの様子は録画配信で視聴でき、主なセッションは以下の通り。

・開会セッション:ESA事務局長らによる開会の辞

・世界の地球観測市場:市場動向に関するパネルディスカッション

・ESAにおける地球観測の商業化とニュースペース:ESAの取り組み紹介

・ESAゴールド事例とコメオ賞:ヨーロッパの成功事例と表彰

・投資家の視点:民間投資家と公的投資家のパネルディスカッション

・将来の接続性からの商業機会:IoTと規制環境などに関するセッション

・世界の地球観測商業市場での欧州のリーダーシップに向けて:まとめと閉会の辞

このフォーラムを通じ、ESAはヨーロッパの地球観測分野の商業化を推進し、世界のリーダーとなることを目指している。

Source: https://www.esa.int/Applications/Observing_the_Earth/Relive_the_Earth_Observation_Commercialisation_Forum