アメリカのNASAの発表によると、11月3日、ハッブル宇宙望遠鏡が木星を撮影した新しい画像が公開された。この画像は、木星を紫外線の波長で撮影したもので、太陽と反対側に位置する「衝」の時期に合わせて公開された。画像には、巨大な嵐として知られる「大赤斑」が捉えられている。大赤斑は人の目には赤く見えるが、この紫外線画像では、高高度のヘイズ粒子がこの波長の光を吸収するため、より暗く見える。赤みがかった波状の極域ヘイズは、粒子のサイズ、組成、高度の違いにより、わずかに光を吸収している。

この紫外線画像のデータは、ハッブルが木星のステルス型超大嵐系を調査する提案の一環として取得されたものである。研究者チームは、ハッブルのデータを使って深層水雲をマッピングし、木星大気の3次元雲構造を定義する計画だ。

ハッブルは、外惑星の観測に長い歴史がある。シューメーカー・レヴィ9号彗星の衝突の観測から、木星の嵐の研究まで、ハッブルの長年にわたるキャリアと独特の視点は、この変化に富んだ惑星の進化を解明する上で、天文学者に貴重なデータを提供している。

ハッブルの紫外線観測能力により、天文学者は人の目には見えない短い高エネルギーの光を調べることができる。紫外線は、銀河内の最も熱い最も若い星、星間物質の組成・密度・温度、銀河の進化など、興味深い宇宙現象を明らかにする。

これは偽色画像である。なぜなら人の目は紫外線を検出できないからだ。したがって、可視光線領域の色が画像に割り当てられている。各画像は異なる紫外線フィルタで撮影された。この場合、各フィルタに割り当てられた色は、青: F225W、緑: F275W、赤: F343Nである。

Source: https://www.nasa.gov/image-article/hubble-provides-unique-ultraviolet-view-of-jupiter/