ヨーロッパ宇宙機関(ESA)は11月11日、米カリフォルニア州のヴァンデンバーグ空軍基地から、人工知能(AI)を搭載した地球観測衛星「マンティス」と「インテュイション1号」の2機をスペースXのファルコン9ロケットで打ち上げた。

マンティスはイギリスのOpen Cosmos社が開発した12Uキューブサット。スペインSatlantis社の可視・近赤外線カメラと、イタリアIngeniArs社のAIアルゴリズムを搭載し、クラウドなどの不要な特徴を取り除いた処理済み画像をダウンリンクする。これにより、顧客はアクセス困難な地域の状況をリアルタイムで把握できる。

インテュイション1号はポーランドKP Labs社の6Uキューブサット。広範囲のスペクトルを捉える分光カメラと、軌道上で画像処理を行う計算ユニットを搭載する。ESAのGenesisプロジェクトで開発された機械学習モデルを用い、日々100GBにおよぶデータを300MBに圧縮して地上に送信する。

ESAの地球観測商業化プログラム「InCubed」は、マンティスのコンセプトから打ち上げまでを支援した。インテュイション1号のAIモデル開発もESAの技術者が関与した。ESAの地球観測プログラム責任者Simonetta Cheli氏は「商業主導のイニシアチブと革新的な技術開発の支援が実を結び、InCubedが最初の衛星を軌道に送り出したことを祝福する」とコメントした。

Source: https://www.esa.int/Applications/Observing_the_Earth/Two_ESA_Ph-lab-enabled_satellites_launched