アメリカのNASAの発表によると、

11月17日、NASAのハッブル宇宙望遠鏡が渦巻銀河NGC 941の画像を撮影した。この銀河は地球から約5500万光年の距離に位置している。画像はハッブルの先進カメラシステム(ACS)によって撮影された。NGC 941は美しい渦巻銀河で、この画像の主役であることは間違いない。しかし、データ収集の動機はこの銀河そのものではなかった。データ収集の目的は、この銀河で数年前に発生した天文事件、すなわち超新星SN 2005adの位置を観測することだった。この超新星の位置は、水素に富む型II超新星と呼ばれるタイプの複数の超新星を研究する一環として観測された。これは、特定のタイプの超新星が発生する環境をよりよく理解するためである。研究そのものはプロの天文学者によって行われたが、SN 2005adの発見自体は、アマチュア天文家の功績である。

SN 2005adを発見したのは、これまでに170個以上の超新星を発見した実績を持つアマチュア天文家、板垣公一氏だ。なぜアマチュアの天文家が、ハッブルのようなプロの望遠鏡を使うプロの天文学者に先駆けてこのような発見をすることができたのだろうか。超新星の検出には技量、設備、運が必要である。ほとんどの天文現象は、人間の一生をはるかに超える時間スケールで発生する。しかし、超新星の爆発は非常に速く、突然明るくなり、数日から数週間のうちに明るさが変化する。もう一つの要因は時間である。ハッブルのような望遠鏡からの数時間の観測データを処理・分析するのに、週、月、時には年単位の時間がかかることもある。一方、板垣氏のようなアマチュア天文家は、より長い時間を天体観測に費やすことができ、しばしば非常に精巧な望遠鏡・コンピュータ・ソフトウェアのシステムを使うことができるのだ。

アマチュアの天文家は多くの超新星を発見するため、インターネット上に超新星発見報告システムが用意されている。このシステムはプロの天文学者に大きな助けとなっている。なぜなら、超新星現象において時間は正に肝要だからである。SN 2005abの発見報告後、プロの天文学者は分光観測による追跡調査を行い、これを型II超新星と確認、最終的にハッブルがその位置の観測を行うに至った。このような研究は、アマチュア天文家の鋭い眼によって蓄積された超新星カタログなしには不可能であろう。

Source: https://science.nasa.gov/missions/hubble/hubble-images-galaxy-with-an-explosive-past/