アメリカ航空宇宙局(NASA)が11月20日、ハッブル宇宙望遠鏡の後継機であるジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)による観測結果を発表した。発表によると、銀河の中心部に位置する星形成領域「いて座C」の詳細な画像が捉えられ、これまで確認されていなかった特徴が数多く発見されたことがわかった。
いて座Cは、銀河の中心にある超大質量ブラックホール「いて座A*」から約300光年の距離に位置している。画像には推定50万個の星が写っているほか、形成途上にある原始星の群れも確認できる。また、JWSTの高い解像度により、星間ガスのイオン化した水素の広大な領域や、針状の謎の構造体など、これまでにない詳細な情報が得られたという。
JWSTは地球から25,000光年の近距離にある銀河中心部を、個々の星を分解できる精度で観測できる。銀河の中心部と外縁部での星の形成過程の違いなどを調べることが可能となり、天文学者にとって貴重な情報が得られる見込みだ。NASAは「JWSTはこの極限環境を解き明かす最高の機会を提供してくれた」とコメントしている。
Source: https://www.nasa.gov/missions/webb/nasas-webb-reveals-new-features-in-heart-of-milky-way/