アメリカ航空宇宙局(NASA)の発表によると、オンラインショッピングや速達サービスの普及に伴い、消費者の速い配達への需要が高まっている。この需要に対応するため、貨物輸送の新たな手段が必要とされている。

NASAは、先進航空モビリティ(AAM)を活用して、貨物輸送をより速く、環境にやさしい方法で実現するソリューションを見出すことに適している。大型貨物機による長距離輸送と小型ドローンによる配達を組み合わせることで、パッケージの輸送を効率化できると考えている。

現在、NASAはElroy AirおよびReliable Roboticsと協力し、AAMを用いた貨物配送機のプロトタイプ開発を進めている。このパートナーシップを通じ、航空機が設計・試験される過程で貴重な知見を得ることが目的だ。

NASAのKurt Swieringa氏は、「人の輸送にはまだ課題がある一方、貨物輸送はそれほど困難ではない。貨物から順次経験を積み、新しい航空機の運用に対する信頼性を高める良い機会となる」と述べている。

NASAは、これらの新しい航空機を既存の空港やアメリカの航空路にどのように統合するかを研究している。多数の航空機による大量の貨物輸送を実現するには、デジタル通信と自律性の活用が不可欠だ。

AAMは、航空輸送の拡大と、それに必要な航空管制、自動化、機体設計、安全性確保などの研究開発を通じ、貨物の空輸をより安全に拡大するソリューションの確立を目指している。このためには、政府機関、産業界、一般市民の協力が欠かせない。

NASAのビジョンは、産業界や地域コミュニティ、連邦航空局(FAA)と協力し、安全で手頃な価格の新しい航空輸送システムを設計することだ。これにより、自動化された革新的な航空機による、都市内や近隣都市間、自動車で行く場所へのオンデマンドの旅客・貨物輸送が可能になると考えている。

Source: https://www.nasa.gov/aeronautics/drones/la-movilidad-aerea-avanzada-ayuda-al-transporte-de-mercancias/