アメリカ航空宇宙局(NASA)は11月27日、南極大陸にあるマクマード基地近くの長期気球発射場から12月1日ごろに年次の南極長期気球キャンペーンを開始すると発表した。NASAのスタジアムサイズのゼロプレッシャー気球は、長期飛行ミッションの5つのミッションを支援する予定だ。

そのうちの1つのミッションは、NASAの重量物長期気球飛行記録である55日間1時間34分を更新することを目指している。NASA気球計画オフィスのアンドリュー・ハミルトン代理部長は、「南極の年次長期気球キャンペーンは、長期ミッションのための同計画の旗艦イベントだ」と述べた。

今年のキャンペーンの目玉は、ガラクシック/エクストラガラクティックULDB分光テラヘルツ天文台(GUSTO)ミッションだ。この宇宙物理学ミッションは、ゴダード宇宙飛行センターのエクスプローラー計画オフィスが管理している。ミッションリーダーはアリゾナ大学のクリストファー・ウォーカーで、ジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究所の支援を受けている。GUSTOは南半球の空で55日以上の飛行を目指し、銀河系の大部分、銀河中心、近隣の大マゼラン雲をマッピングする。

GUSTOの望遠鏡は、炭素、酸素、窒素の放出線を検出する高感度検出器を搭載している。これらの放出線を測定することで、GUSTOチームは星間物質のライフサイクルについて深い洞察力を得ることができる。GUSTOの科学観測は、十分な観測時間、天体へのアクセス、極地方の夏の太陽エネルギーを得るために南極から行われる。

Source: https://www.nasa.gov/missions/scientific-balloons/nasa-scientific-balloons-ready-for-flights-over-antarctica/