アメリカ航空宇宙局(NASA)は11月27日、地球観測衛星をはじめとする観測機器を駆使し、地球の海洋、陸地、氷河、大気などの変化を総合的に把握する取り組みを発表した。発表によると、NASAは国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)において、これまでに蓄積した地球観測データを積極的に公開・提供する方針だ。

COP28は、2030年までの温室効果ガス大幅削減をうたったパリ協定の目標達成に向け、各国が気候変動対策を協議する会議。11月30日から12月12日まで、アラブ首長国連邦ドバイで開催される。NASAは衛星などで収集した地球観測データをもとに、気候変動の影響や対策を多面的に分析。この知見をCOP28で広く共有し、温暖化対策の科学的根拠を提供する考えだ。

NASAが保有する地球観測データは26基の地球観測衛星や国際宇宙ステーション、航空機など多岐にわたる。衛星から得られる地球の海洋、陸地、氷河、大気に関する情報を統合分析することで、地球環境の変化を総合的にとらえ、気候変動予測モデルの高度化につなげる狙いがある。

COP28では、NASAのブースで地球観測データを可視化する大型映像装置「ハイパーウォール」を設置。来場者に地球環境変化の実態を分かりやすく伝える。気候変動対策に資する科学的知見の社会実装が課題となる中、NASAの取り組みは各国の対策立案に科学的裏付けを提供することが期待される。

Source: https://science.nasa.gov/earth/nasa-to-showcase-earth-science-data-at-cop28/