アメリカ航空宇宙局(NASA)が11月28日に発表したプレスリリースによると、同局のマーズ・オデッセイ探査機が火星の地平線を撮影したという。この撮影には3ヶ月の準備を要したそうだ。撮影高度は国際宇宙ステーションが地球を周回するのと同じ約400km。これまでにない火星の景色が捉えられ、科学者にとって貴重な情報源となる見込みだ。

このパノラマ画像は5月に撮影され、火星の大気の状態を研究するのに役立つ。また、火星の2つの衛星の1つであるフォボスも撮影されている。オデッセイは2001年の火星到着以来、22年にわたり観測を続けている。

今回のような撮影は容易ではなく、カメラの制約もある。しかしミッションチームは撮影角度を調整することに成功し、貴重な画像を捉えることができた。今後も四季折々の大気の変化を撮影していく予定だ。

この画像は火星の衛星フォボスの研究にも役立つと期待されている。NASAはJAXAと共同で、フォボスなどのサンプルリターン計画「MMX」を進めている。オデッセイからの画像は、MMXを含む火星衛星研究に大いに貢献することだろう。

Source: https://www.nasa.gov/missions/odyssey/nasa-orbiter-snaps-stunning-views-of-mars-horizon/