アメリカ航空宇宙局(NASA)の発表によると、国際宇宙ステーション(ISS)に搭載されたアマチュア無線(ハムラジオ)を使った生徒と宇宙飛行士との交信が、今年で40年目を迎えた。

1983年にスペースシャトルコロンビア号の乗組員が初めてハムラジオで地球の人々と交信して以来、ISSに常設されたハムラジオを使い、これまで100人以上の宇宙飛行士が100万人以上の生徒と交信を行ってきた。

生徒たちは交信前に関連するトピックを学習し、宇宙飛行士に約9分間質問する機会を得る。科学活動やキャリアの選択などについて語り合う貴重な体験となっている。

宇宙飛行士のケル・リンドグレン氏は「ハムラジオプログラムは世界中の子どもたちと関わる素晴らしい機会を提供し、教育者とハムオペレーターがSTEMのトピックを通じて生徒たちを励まし、インスパイアすることができる」と述べている。

ハムラジオは国際協力の促進にも貢献している。イタリアチームがアンテナを設計し、ドイツチームが中継局を建設するなど、多国籍チームによって運用されている。

NASAは、宇宙ステーションの運用が続く限り、ハムラジオの活動も継続する意向だ。40年の歴史を刻んできた宇宙と地球を結ぶハムラジオ交信が、これからも多くの若者を科学技術分野に導き続けることが期待される。

Source: https://www.nasa.gov/missions/station/iss-research/ham-radio-in-space-engaging-with-students-worldwide-for-40-years/