アメリカ航空宇宙局(NASA)の発表によると、NASAのCubeSatローンチイニシアチブ(CSLI)ミッションによって打ち上げられる小型衛星は、そのサイズの小ささにも関わらず大きな影響力を持っている。ELaNa 38ミッションで打ち上げられた4機のCubeSatは、地球や宇宙に関する様々な疑問に答えるのに役立った。

これらのCubeSatは、フロリダ州のケネディ宇宙センターからスペースXの商業補給サービスミッションによって2022年1月に国際宇宙ステーションに運ばれ、1月26日に放出された。

CSLIに選ばれたことは、ELaNa 38のGASPACS CubeSatを開発した100人以上の大学生にとって一生に一度の感動的な機会となった。チームコーディネーターのJack Danosによると、軌道上からの信号を初めて聞いた時、全員が歓声を上げたという。

チームは約10年かけて初のCubeSatであるGASPACSを開発し、多くのメンバーが卒業していったが、低軌道から1メートルの膨張ブームを展開して撮影するという目標は変わらなかった。ブームの完全に展開した写真を見た時、チームは言葉を失ったという。

ジョージア工科大学のTARGIT CubeSatは、詳細な地形マッピングが可能な撮像LiDARシステムをテストする目的で開発された。COVIDによる活動停止にも関わらず、チームはフライトレディな宇宙機を納入し、学生にとって貴重な経験となったと主任研究者のBrian Gunter博士は述べている。

ELaNa 38には学生製のCubeSatだけでなく、上層大気と電離層を研究するAerospace CorporationのDAILIも含まれる。DAILIは野心的な前方遮光板を採用し、昼間に大気の微細な変動を観測することに成功した。

フロリダ大学のPATCOOLは、宇宙機の放熱効果を測定する「ソーラーホワイト」と呼ばれる高反射コーティングをテストした。

ELaNa 38の4機の小型衛星を通じて、何百人もの初めての衛星開発・打ち上げに携わった個人が宇宙へのアクセスを実現した。NASAにとって、宇宙へのアクセス拡大は、国の宇宙産業の未来にも貢献する。

Source: https://www.nasa.gov/directorates/somd/launch-services-office/lsp/cubesat-launch-initiative/nasas-educational-cubesats-small-satellites-big-impact/