アメリカ航空宇宙局(NASA)が11月30日に発表したプレスリリースによると、同局の太陽電波干渉計空間実験(SunRISE)ミッションの6機の超小型衛星が完成した。これらの衛星はそれぞれ大きさが穀物箱ほどで、小さなソーラーパネルが取り付けられている。この6機のフリートは空間で協調動作し、効果的にはるかに大きなラジオアンテナを形成する。

衛星はユタ州のスペースダイナミクス研究所によって製造された。現在、保管されており、最終テストと打ち上げを待っている状態だ。SunRISEはユナイテッド・ローンチ・アライアンスのヴァルカンロケットに相乗り衛星として打ち上げられる予定で、アメリカ空軍宇宙軍団のスペースシステムコマンドがスポンサーとなる。

打ち上げ後、これら6機の超小型衛星は協調して1つの巨大な空間ラジオアンテナのように動作する。ミッションでは、太陽大気の爆発の物理学を研究し、いつか宇宙飛行士や宇宙機器を加速した粒子のシャワーから保護するのに役立つ知見を得ることを目指している。

太陽電波バーストを監視し、その位置を特定することができれば、コロナ質量放出や太陽フレアからのエネルギー粒子が地球に到達する可能性が高い時期を人類に警告するのに役立つかもしれない。この種の監視は地上からは不可能である。地球の大気は太陽電波バーストが主に放射する電波の範囲を遮断している。宇宙ベースの監視システムには、これまで宇宙に打ち上げられたものより大きな電波望遠鏡が必要とされる。SunRISEはこの役割を果たす。

太陽電波事象を探知するために、超小型衛星は約10km離れて飛行し、各々が4本の10フィートの電波アンテナを展開する。ミッションの科学者とエンジニアは、衛星の相対的な位置を追跡し、各衛星が特定の事象を観測した正確なタイミングを測定する。そして、衛星が収集した情報を1つのデータストリームに組み合わせ、科学者が研究できる太陽の画像を生成する。これは干渉法と呼ばれる技術である。

SunRISEは、ヘリオフィジックス部門のミッション・オブ・オポチュニティとして実施される。探査機プログラムの一環で、ゴッダード宇宙飛行センターが管理している。プロジェクトリーダーはミシガン大学のジャスティン・キャスパー、管理はジェット推進研究所が担当する。

Source: https://www.nasa.gov/missions/sunrise-mission/nasas-6-pack-of-mini-satellites-ready-for-their-moment-in-the-sun/