アメリカのNASAの発表によると、12月1日にハッブル宇宙望遠鏡が撮影した銀河団Abell 3192の画像が公開された。この画像には2つの独立した銀河団が写っていることが明らかになった。

Abell 3192は1989年に発表された銀河団カタログに収録されていたが、当初は1つの銀河団と考えられていた。しかしその後の研究で、この銀河団の質量が2つの異なる場所に集中していることが判明。実際には地球から約23億光年離れた前面の銀河団と、約54億光年離れた奥の銀河団の2つから成ることが示された。

奥の銀河団はMassive Cluster SurveyにMCS J0358.8-2955として登録されており、今回の画像の中心部分を占める。2つの銀河団はそれぞれ太陽の質量の約3000兆倍、1万2000兆倍の質量を持つと推定されている。画像中心の2つの大きな銀河はMCS J0358.8-2955に属しており、その他の小さな銀河はAbell 3192の2つの銀河団の混合である。

この発見は、宇宙の大規模構造と銀河団の形成過程の理解を深める上で重要な知見と考えられる。ハッブル宇宙望遠鏡は、遠方の宇宙を高精細に撮影できる唯一の装置であることが再び実証された。

Source: https://science.nasa.gov/missions/hubble/hubble-views-a-double-cluster-of-glowing-galaxies/