アメリカ航空宇宙局(NASA)が1993年12月に発表した声明文によると、同月2日にスペースシャトルエンデバー号が打ち上げられ、宇宙望遠鏡ハッブル宇宙望遠鏡の初めての修理ミッションが行われた。

11日間の飛行で、クルーは史上最も複雑なミッションの1つとなった5回の宇宙遊泳を行い、望遠鏡の光学系を修理した。望遠鏡は当初の設計よりも高性能になった。

ミッションでは、リチャード・コヴェイ機長ほか6人のベテラン宇宙飛行士が搭乗し、望遠鏡の光学系の修理や古い機器の交換などを行った。宇宙遊泳は35時間以上に及び、1つのシャトルミッションでの宇宙遊泳回数としては史上最多だった。

望遠鏡は、1990年の打ち上げ時に主鏡に製造ミスがあることが判明し、思うような鮮明な画像が撮影できない状態だった。しかし今回のミッションで行われた修理により、望遠鏡の観測能力は当初の期待どおりの性能を取り戻した。

ハッブル宇宙望遠鏡の保守と性能向上のためには定期的な修理が必要で、その後も4回のシャトルによる修理ミッションが行われた。30年以上にわたる運用で、ハッブルは天文学を革新する発見をもたらし続けている。

Source: https://www.nasa.gov/history/30-years-ago-sts-61-the-first-hubble-servicing-mission/