アメリカ航空宇宙局(NASA)が12月5日に発表したプレスリリースによると、NASAの小惑星探査機「サイキ」号が先週、カメラの起動に成功した。
サイキ号は10月13日にケネディ宇宙センターから打ち上げられ、これまでに科学機器の起動や地球へのデータ送信など、次々と重要な運用を行ってきた。今回カメラの「初光」を取得し、宇宙空間の星野を撮影することに成功した。
宇宙船は現在、地球から約1600万マイル(約2600万km)の深宇宙を航行中で、2029年に小惑星サイキに到着する予定。チームは長い航海の間、機器の正常動作を確認し、必要に応じて校正を行うため、早い段階で全ての科学機器のテストを行うことを望んでいた。
2台の同一カメラから構成される撮像装置は、合計68枚の画像を撮影した。画像はすべて、うお座の星野内にある。撮像チームは、これらのデータを使用して、命令の検証、テレメトリ解析、画像のキャリブレーションを行う。
アリゾナ州立大学のジム・ベル撮像機器リードは、「これらの初期画像は序幕にすぎない」とコメント。2026年の火星フライバイ時のテスト撮影を経て、2029年に目的の小惑星サイキの画像が得られることを楽しみにしている。
チームは観測した可視光と人間の目には見えない光のデータを解析し、金属に富むサイキの組成を決定する予定。また、3Dマップを作成して地質学的特徴を理解し、小惑星の歴史に関する手がかりを得る。
サイキ号の航海は順調に進んでおり、今後の観測結果が期待される。
Source: https://www.nasa.gov/missions/psyche-mission/nasas-psyche-delivers-first-images-and-other-data/