アメリカ航空宇宙局(NASA)が12月8日に発表したプレスリリースによると、NASAは米空軍、米宇宙軍、米海軍研究所、国家地理空間情報局などの連邦政府機関と協力し、レーザー反射器アレイと呼ばれる新しい装置を使って、地球観測衛星の測定位置の精度をミリメートル単位まで高める計画だ。

レーザー反射器アレイは、地上の観測所から衛星に向けてレーザー光を照射し、その反射光の往復に要する時間から衛星と地上の距離を計測する「レーザー測距」に使われる。NASAのゴダード宇宙飛行センターのスティーブン・マーコウィッツプロジェクトマネージャーによると、レーザー測距とレーザー反射器アレイの主な利点は、地球観測の測定位置の精度向上にあるという。

新しいレーザー反射器アレイは今年初めに性能試験を受け、宇宙環境に耐えられることが確認された。その第一陣が最近、米空軍とロッキード・マーチン社に送られ、次世代GPS衛星に搭載される予定だ。レーザー反射器アレイによる正確な測位情報は、地殻変動や海面上昇など地球の微小な変化を計測する上で欠かせない。NASAのフランク・ルモアン計画科学者は、「測地学は私たちの日常生活の基礎であり、現在位置を知らせ、世界の変化を教えてくれる」と述べている。

Source: https://www.nasa.gov/centers-and-facilities/goddard/nasa-laser-reflecting-instruments-to-help-pinpoint-earth-measurements/