アメリカのNASAの発表によると、同機関が国際宇宙ステーションに2022年に打ち上げた地球表面鉱物塵源調査(EMIT)ミッションが、地球の乾燥地域におけるヘマタイト、ゲータイト、カオリナイトの初の全球マップを作成した。このミッションは、塵嵐として大気中に舞い上がった場合に気候に影響を与える可能性のあるこれら3種の鉱物とその他7種の鉱物に関する数十億もの測定値を収集した。

EMITは、光を反射および吸収する方法に基づいて、研究対象地域内の10種類の主要な鉱物の正確な場所を特定する包括的な鉱物塵発生源の世界地図を作成した。風によってこれらの物質が大気中に舞い上がると、その組成に応じて大気と地表を冷却または温暖化させる。世界中でのそれらの存在量を理解することは、研究者が将来の気候への影響を予測するのに役立つだろう。

EMITの鉱物データは、塵が着地する生態系への塵の影響を研究するためにも使用できる。EMITデータは、鉱物塵の源を特定し、その組成をより詳細に調べるのに役立ち、長距離施肥に関与すると考えられているリン、カルシウム、カリウムなどの主要元素の移動を推定するのに役立つ可能性がある。

EMITミッションは、地球科学における新しい世代の科学をもたらす可能性がある。そのデータは、研究者が以前知られていなかった場所での希土類元素とリチウム含有鉱物の存在に対応する信号を見つけるのに使用できる。

Source: https://www.nasa.gov/missions/emit/nasa-sensor-produces-first-global-maps-of-surface-minerals-in-arid-regions/