アメリカ航空宇宙局(NASA)は12月11日、月周回有人宇宙船オリオン号を超大型ロケットSLSに接続する部品の組み立て作業を進めていると発表しました。NASAのマーシャル宇宙飛行センターでは、2024年の有人月周回ミッション「アルテミス2号」で使用されるSLSロケットの各部品の最終調整が行われています。

同センターのチームは最近、オリオン宇宙船とSLSロケットの中間段ロケットを接続する「オリオンステージアダプター」を回転させ、ダイアフラムの取り付け作業を11月30日に行いました。これはアダプターの最終組み立て工程の一つで、作業が完了するとNASAの超大型輸送機スーパーグッピーでケネディ宇宙センターに輸送される予定です。

SLS計画のスペースクラフト/ペイロード統合&進化オフィスの責任者ブレント・ガデス氏は、「ダイアフラムはオリオンの下とICPSの上を隔離するドーム状の構造物で、発射前後に水素ガスがオリオンの下に溜まるのを防ぐ」と説明しています。

SLSロケットの最小の主要部品であるこのアダプターは、アルテミス2号で4人の宇宙飛行士を月周回軌道に送り込むため、880万ポンド以上の推力を発揮する予定です。アダプターはマーシャルセンターのエンジニアチームによって完全に製造されました。

NASAはアルテミス計画の下、初の女性と有色人種の月面着陸を目指しており、SLSはオリオンや月周回ステーションゲートウェイとともに深宇宙探査の要となるロケットです。SLSはオリオンと宇宙飛行士を一度の発射で月まで送り込むことができる唯一のロケットです。

Source: https://www.nasa.gov/image-article/nasa-teams-prepare-moon-rocket-to-spacecraft-connector-for-assembly/