アメリカ航空宇宙局(NASA)の発表によると、同局のジョンソン宇宙センター(テキサス州ヒューストン)に所属する技術者のクレア・ラッキーさんが、フォーブス誌の「30 Under 30」の2024年度のリストに選ばれた。同リストには、NASAのゴダード宇宙飛行センター(メリーランド州グリーンベルト)のオーディオ・ポッドキャスト担当者カティー・コナンズさんも選出されている。

フォーブス誌の「30 Under 30」は、ビジネスや社会の流れを変えると誌面が判断した、若くクリエイティブで大胆な人材を選ぶもので、フォーブス誌の専門家が2万件以上の候補者から600人を選定し、20の業界カテゴリーからそれぞれ30人ずつがリスト入りした。

NASAによると、ラッキーさんは「このような賞をいただけることはとても光栄だ」とコメント。「これは未来を形作る超一流の人材のリストで、私もその一員として名を連ねられることを幸運に思う」と述べた。

ラッキーさんは、有人火星探査ミッションを検討するNASAの火星アーキテクチャチームのクルー輸送運用共同リーダーを務める。火星ミッションに加え、教育機会の少ない地域でのアウトリーチ活動にも積極的に取り組み、STEM分野や宇宙分野でのキャリアを目指す学生を激励している。

2018年にジョンソン宇宙センターのインターンとしてNASAでのキャリアをスタートさせ、国際宇宙ステーションへの補給機の打ち上げ業務を担当。その後、正規採用された。

ラッキーさんはミシガン州サウスフィールドで育ち、2017年にミシガン大学アナーバー校で宇宙天気工学の学士号を取得。2019年にはヒューストン大学で宇宙建築の修士号を取得した。

ラッキーさんは「STEM分野の最も早い思い出は、中学校時代に友人たちとともに『未来都市コンペティション』に参加し、火星上の都市設計に取り組んだこと」と振り返る。「優勝にはほど遠かったが、批判的、創造的思考を求められる貴重な経験だった。今はNASAでそれが現実の仕事となっていることをとても幸運に思う。すべての子どもにこうした経験の機会があってほしい」と語った。

また、「STEM分野やNASAで働く機会は、育った環境ではそうそうない。両親がそうした機会をつかむことができるよう尽力してくれたことに感謝している」と述べ、「支えてくれる人の存在が大切だ。2018年のインターン時代からメンター、支援者、挑戦を促してくれる人がいなければ、今の自分はない」と続けた。

Source: https://www.nasa.gov/centers-and-facilities/johnson/nasa-engineer-named-in-forbes-30-under-30-list-of-innovators-2/