アメリカ航空宇宙局(NASA)が12月12日に発表したプレスリリースによると、2024年初頭に打ち上げ予定の地球観測衛星「PACE」は、エアロゾルと雲の相互作用を解明することで、気候変動と大気質の変化をより正確に把握する手助けとなる重要な洞察をもたらすという。

PACE衛星に搭載される2つの分光偏光計は、エアロゾルと雲の化学組成、動き、相互作用に関する未曾有の詳細なデータを収集する。偏光計は、光の特性を測定する装置で、空気中の粒子のサイズ、組成、存在量などを推定できる。

PACEの偏光計データにより、エアロゾルが雲の形成にどのように影響するか、氷雲と液体雲はどのように異なるのかなど、重要な疑問に対する理解が深まると期待されている。エアロゾルと雲の本質を解明することは、気候と大気質がどのように変化しているのかを解読する上で欠かせない。

PACEのデータは、大気汚染の実時間監視にも役立つ。偏光計データは、大気モデルの精度向上にも貢献し、気候変動予測の不確実性を低減することが期待されている。PACEは、地球観測衛星として、基礎科学の発展とともに、人々の生活の質の向上にも寄与することが期待されている。

Source: https://www.nasa.gov/earth/new-nasa-satellite-to-unravel-mysteries-about-clouds-aerosols/