アメリカ航空宇宙局(NASA)は12月11日、深宇宙からの初の高精細動画ストリーミングに成功したと発表した。この動画は、小惑星探査機サイキに搭載された深宇宙光通信実験装置「DSOC」を使って地球から約1900万kmの深宇宙からレーザーを使って送信されたもので、15秒間の動画には「テイターズ」という名の猫がレーザーポインターを追いかける様子が収められている。

動画の信号は1秒間に267メガビットの伝送速度で送信され、地球に届くまでに101秒かかった。この通信速度は現在の深宇宙探査機の10~100倍の速度で、高精細な画像や動画など大容量のデータを送信できる可能性を示した。

NASAは有人火星探査などの将来の深宇宙ミッションにおいて、この技術を活用する考えだ。光通信技術は通信量の大幅な拡大に不可欠とされており、サイキ号による技術実証は有人火星飛行の実現に向けた重要な一歩となる。

Source: https://www.nasa.gov/directorates/stmd/tech-demo-missions-program/deep-space-optical-communications-dsoc/nasas-tech-demo-streams-first-video-from-deep-space-via-laser/