ヨーロッパのESAの発表によると、2023年は地球観測の驚くべき出来事とニュースに満ちた一年だった。火山の激しい噴火から強力な地震、氷山の動きなどを目撃することができた。ESAは2023年の最も記憶に残る出来事のトップ10を振り返った。

10位は、地球環境監視プログラム「コペルニクス」の25周年だ。1998年に始まったこのプログラムは、今では7つの衛星と協力ミッションにより、毎日数十万人のユーザーに無料の地球観測データと情報サービスを提供している。

9位は、衛星センチネル2号が観測した大量の腐敗性海藻サルガスゥムだ。8200kmにおよぶ大発生は衛星からも確認できた。

8位は、ESAの世界火災地図が示す世界的な野火だ。ギリシャ、イタリア、スペインなどで起きた破壊的な山火事を映し出した。

7位は、南極とグリーンランドの氷河の史上最多の氷の損失だ。1992-2020年で7560兆トンの氷が失われた。

6位は、ロンドンより大きな氷山A-81の分離だ。コーツランドの氷棚から切り離され、ロンネ棚氷に浮かんでいる。

5位は、2023年が記録的な高温となる見込みだということ。7月のヨーロッパは猛暑に見舞われた。

4位は、メタン漏出源を3つのセンチネル衛星が突き止めたことだ。精密な監視が可能になった。

3位は、オゾン層の孔が史上最大級になったこと。9月16日にはブラジルの3倍の2600万平方キロに達した。

2位は、先駆的な風速観測衛星エオルスの大気圏再突入だ。衛星の安全な再突入の新基準を示した。

そして1位は、次世代の気象衛星メテオサット3号の稼働開始だ。精度の高い激しい嵐の検知が可能になるなど、衛星気象学の新時代の幕開けとなった。

Source: https://www.esa.int/Applications/Observing_the_Earth/Top_10_Earth_observation_stories_of_2023