アメリカ航空宇宙局(NASA)のケネディ宇宙センターは、2023年の忙しい1年に続き、2024年も目白押しの計画を控えている。月面探査、国際宇宙ステーションへの有人・補給ミッション、施設の改修など、多岐にわたるプロジェクトが予定されている。

まず、商業月面有料輸送サービス(CLPS)の一環として、Astrobotic社のペレグリン月面着陸船が、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス社のヴァルカン・セントールロケットの初打ち上げで月面に向かう。インテュイティブ・マシンズ社のノヴァCもスペースXのファルコン9で月面南極に着陸予定だ。これらのミッションは、アルテミス計画の有人月面探査に先立ち、月面探査能力の開発に役立てる。

アルテミス2号は年内にスペース・ローンチ・システムとオリオン宇宙船の組み立て・試験を開始し、2024年に有人月周回飛行を目指す。アルテミス3号と4号のオリオン宇宙船も並行して準備が進められる。

商業有人宇宙船による国際宇宙ステーションへの打ち上げも続く。ボーイングのスターライナーが4月に有人試験飛行を、スペースXのクルードラゴンが通常のクルー交代ミッションを実施する。アクシオム・スペース社の民間宇宙飛行も控える。

補給船については、スペースXのドラゴン、ノースロップ・グラマンのシグナスに加え、シエラ・ネバダ社のドリームチェイサーが初飛行を果たし、国際宇宙ステーションへの物資輸送を担う。

科学ミッションとしては、スペースXのファルコン9で地球観測衛星PACE、ファルコンヘビーで気象衛星GOES-Uと木星の衛星エウロパ探査機をそれぞれ打ち上げる。小型衛星も多数打ち上げられる。

施設面では、インディアンリバー橋の建設やソーラーサイトの拡張などのプロジェクトが完了する。自然環境保護の取り組みも進められる。

2023年の忙しさに続き、2024年も月面探査から地球観測、有人宇宙飛行と、ケネディ宇宙センターの多彩なミッションが地球と宇宙の知識を広げる。

Source: https://www.nasa.gov/centers-and-facilities/kennedy/kennedy-space-center-looks-ahead-busy-2024/