アメリカ航空宇宙局(NASA)が12月22日に発表したプレスリリースによると、NASAのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)は、史上最大かつ最も強力な宇宙望遠鏡として、宇宙観測の新時代を切り開いている。しかし、その成功は過去40年にわたって赤外線を観測してきた宇宙望遠鏡の成果の上に築かれている。

特に、昨年記念日を迎えた2つのNASA退役望遠鏡、1983年に打ち上げられた赤外線天文衛星(IRAS)と、2003年に打ち上げられたスピッツァ宇宙望遠鏡の業績が大きい。

IRASは地球周回軌道に打ち上げられた最初の赤外線望遠鏡で、可視光を遮断する大気を突破して、これまで見えなかった赤外線を観測した。スピッツァは複数の赤外線検出器を搭載し、星形成過程に関する知見をもたらした。

JWSTはこれらの望遠鏡の遺産を受け継ぎ、ガスと塵の雲に覆われた星形成領域ロー・オフィウクス星雲をこれまでにない詳細さで撮影した。IRASとスピッツァの業績なしには、JWSTの成果はなかっただろう。

赤外線観測は、銀河の進化、星の生命周期、ダークエネルギーの本質など、宇宙の謎を解き明かす上で欠かせない。IRASとスピッツァはJWSTの先駆者として、赤外線宇宙物理学の発展に大きく貢献した。NASAは今後も赤外線望遠鏡の開発を続け、宇宙の解明を目指している。

Source: https://www.nasa.gov/universe/meet-the-infrared-telescopes-that-paved-the-way-for-nasas-webb/