アメリカ航空宇宙局(NASA)が12月27日に発表したプレスリリースによると、木星探査機ジュノーが12月30日に、20年以上ぶりに木星の衛星イオに最接近するフライバイを行う。ジュノーはイオの表面から約1500キロメートルまで接近し、イオの火山活動に関する大量のデータを取得することが期待されている。

ジュノーの主任研究者であるスコット・ボルトン氏は、「今回のフライバイで得られるデータと過去の観測結果を組み合わせることで、イオの火山の噴火頻度、熱量、溶岩の流れ方、木星の磁気圏との関係性などを研究していく」とコメントしている。

次の超接近フライバイは2024年2月3日に予定されており、再び約1500キロメートルまでイオに接近する。ジュノーはこれまでに56回の木星フライバイを行い、木星の4大衛星のうち3つであるガニメデ、エウロパ、イオでの接近観測に成功している。

ボルトン氏は、「12月と2月の2回の接近フライバイで、イオの巨大な火山活動の起源を調べ、地殻の下にマグマの海が存在するかどうか、そしてイオを絶え間なく揉みくちゃにしている木星の潮汐力の重要性を明らかにしていく」と述べている。

2025年末までのジュノーのミッション延長期間中、ジュノーは木星の環や内側の衛星が存在する領域の探査も行う予定だ。

Source: https://www.nasa.gov/missions/juno/nasas-juno-to-get-close-look-at-jupiters-volcanic-moon-io-on-dec-30/