アメリカ航空宇宙局(NASA)の発表によると、月面探査ローバー「VIPER」の製造が半分程度進んでいることが明らかになった。NASAは12月29日、プレスリリースを通じて、VIPERチームが来年この時期に月面に送り込む飛行車両の製造に全力を注いでいると発表した。実際、製造はすでに半分程度完了しており、製造過程やチームの専門家のコメントをライブ配信で視聴できる。

すべての科学機器チームが飛行ローバーに搭載するペイロードをVIPERのシステムインテグレーション&テストチームに引き渡しており、そのうちのほとんどがすでにローバーに搭載されている。これはこの夏に達成された大きなマイルストーンだ。多くの飛行プロジェクトで頻繁に問題となる部分を無事にクリアできたことを嬉しく思う。

さらに、外部ベンダーから重要なハードウェアのほとんどを受け取った。これもまた大変重要なマイルストーンだ。パンデミックによるサプライチェーンの問題の影響で、重要なコンポーネントのベンダー各社のプロジェクトへの納入が大幅に遅れていたからである。VIPERがこの開発段階を乗り越えたことで、これからは動作するローバーの組み立てに注力できる。

飛行品の製造が始まった今、設計計画が現実的にどれほど機能しているかを正確に確認できる。ローバー製造の前半でいくつかの問題が明らかになったが、これらは対処してきた。ベンダーのコネクタの不具合、異物混入の設計・防止策の問題で信頼性のある接続ができないことが判明したが、これらは発見・修正した。想定外のベンダーハードウェアの性能特性も明らかになり、VIPERの運用計画に反映させる必要が出てきた。

これらの問題と解決策は、飛行品製造の困難な過程の一部で、月面での運用環境に耐えられることを確認するために必要だ。チームが飛行ローバーの組み立てを完了したら、次のステップはそのローバーをミッションで経験する環境でテストすることになる。これが2024年の主な焦点となり、打ち上げ前の最終ステップとなる。

VIPERを成功させよう!

Source: https://www.nasa.gov/missions/viper/mission-manager-update-viper-flight-rover-half-built/