アメリカ航空宇宙局(NASA)は1月4日、プレスリリースを発表しました。発表によると、2024年中盤までに100ギガワットのレーザービームを発生できるようになり、レーザーセイルも実用化される見込みだといいます。これにより、数グラムの探査機を相対論的速度まで加速できるようになると期待されています。また、光信号を受信できる1平方キロメートル規模の地上局も実現できる見通しだそうです。
そこでNASAは、21世紀後半における代表的なミッションとして、最も近い恒星であるプロキシマ・ケンタウリに数千個の超小型探査機からなる大規模な群を飛ばすことを提案しています。
探査機1個当たりの質量がグラムオーダーと超軽量で、搭載電力もミリワットオーダーと極めて小さいため、地球からの8年という往復遅延時間の中で探査機群を制御することは不可能です。そのため、探査機群は高度な自律性を持ち、地球に送信するデータを自ら判断・選別できなければならないとしています。
群として効果的に作動するためには、探査機間の位置関係を把握し、高精度な同期をとることが鍵となります。探査機は光学リンクでメッシュネットワークを構築し、地球や他の探査機との時刻同期によって正確な位置・航法・時刻(PNT)を確保することが重要だと説明しています。
Source: https://www.nasa.gov/general/swarming-proxima-centauri/