日本のJAXAの発表によると、

X線分光撮像衛星(XRISM)に搭載された軟X線撮像装置(Xtend)および軟X線分光装置(Resolve)がそれぞれファーストライト観測に成功した。

Xtendは10月14日から24日にかけて、約7億7000万光年の距離にある銀河団Abell 2319の観測を行い、X線画像の取得に成功。Resolveは12月4日から11日にかけて、大マゼラン星雲にある超新星残骸N132Dの観測を行い、精細なX線スペクトルを取得した。

Xtendによる銀河団Abell 2319の画像は、これまで一度の観測ではカバーできなかった銀河団の外側まで撮影できており、銀河団衝突の全貌把握に期待が持てる。

一方、ResolveによるN132Dのスペクトルは、従来装置では分離できなかった複数の輝線を検出。元素組成やガス温度、運動速度の正確な導出が期待される。

XRISMは現在、バス機器の機能確認を終え、X線検出器の冷却なども成功。2月からは定常運用に移行し、観測を本格化する方針だ。

Source: https://www.jaxa.jp/press/2024/01/20240105-1_j.html