アメリカ航空宇宙局(NASA)の発表によると、2024年1月8日午前2時18分(米国東部標準時)、フロリダ州ケープカナベラル空軍基地の第41発射施設から、アストロボティック社のペレグリン着陸船を搭載したユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)のヴァルカンロケットが商業月面有料搭載サービス(CLPS)イニシアチブの一環として打ち上げられた。

ペレグリン着陸船には、CLPSイニシアチブの一部として、NASAの科学装置が搭載されている。月面に着陸するまでに約46日の航行が必要とされる。

月面に着陸後、NASAの装置は月の外気圏、月面表土の熱特性、着陸地点の土壌中の水素含有量、放射線環境を調査する。搭載された5つのNASAの科学・研究ペイロードは、惑星プロセスと進化の理解、水などの資源の存在の証拠の探索、人類の持続可能な月面探査の支援に役立つと期待されている。

NASA長官のビル・ネルソン氏は、「最初のCLPS打ち上げでペイロードが月に向けて送り出されたことは、50年以上ぶりに人類が月面に戻る準備を進める中での人類にとっての大きな飛躍だ」と述べた。また、「これらの高リスクミッションは、月での新しい科学研究だけでなく、成長しつつある商業宇宙経済を支えるとともに、アメリカの技術力と革新力の強さを示している」と語った。

ペレグリンは2月23日金曜日の月面着陸を予定しており、貴重な科学データの収集を通じて、地球の最も近い隣人である月の研究と、アルテミス計画の下で初の女性と有色人種の月面探査の道を切り開くことが期待されている。

Source: https://www.nasa.gov/news-release/nasa-science-heads-to-moon-on-first-us-private-robotic-artemis-flight/