アメリカ航空宇宙局(NASA)が1月8日に発表した声明によると、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した銀河の画像には、多くの渦巻銀河が写っている。画像右側の大きな渦巻銀河NGC 1356と、その左右に位置する2つの小さな渦巻銀河LEDA 467699とLEDA 95415、そして画像左側にある渦巻銀河IC 1947などである。

この画像は、地球から見た角度だけで銀河同士の距離関係を判断するのがいかに難しいかを示す好例だ。一見すると、NGC 1356、LEDA 467699、LEDA 95415の3つの銀河は近い関係にあるように見える。しかし、2次元の画像からは角度の開きしか分からず、地球からの距離が分からない。

例えば、NGC 1356とLEDA 95415は互いに影響し合っているように見えるが、前者は地球から5億5,000万光年、後者は8億4,000万光年離れている。見た目ほどLEDA 95415の方が小さくない可能性が高い。

一方、NGC 1356とIC 1947は画像上では離れているように見えるが、IC 1947は地球から5億光年の距離しかない。画像上の角度の距離は40万光年に過ぎず、3次元空間ではNGC 1356とLEDA 95415より近い関係にある。

Source: https://www.nasa.gov/image-article/hubble-views-a-vast-galactic-neighborhood/