アメリカ航空宇宙局(NASA)は1月11日、地球の海洋と大気の変化を観測する新たな人工衛星「PACE(Plankton, Aerosol, Cloud, ocean Ecosystem)」を2月に打ち上げると発表しました。

PACEは、海洋生態系の健全性を評価するため、微細な植物プランクトンの分布を測定します。また、大気質や地球の気候に関連する重要な大気変数の記録を拡張することになります。

NASAのジェレミー・ワーデルプロジェクト科学者は、「海洋と大気の相互作用を完全に理解するには、継続的な研究が必要です。PACEにより、気候変動の新たな側面が多数明らかになるでしょう」と述べています。

PACEの海洋色センサーは、空から種類ごとに植物プランクトンを遠隔識別できる高分解能のセンサーです。また、PACEにはエアロゾル粒子と雲を観測する2つの偏光計も搭載されており、大気中の微小粒子のサイズ、組成、存在量が測定できるようになります。

エアロゾルと雲の相互作用は気候変動の不確実性の大きな源の1つであり、PACEからの新たな知見により、科学者はその関係性の理解を深めることができると期待されています。

Source: https://science.nasa.gov/earth/nasas-pace-to-investigate-oceans-atmospheres-in-changing-climate/