アメリカのNASAの発表によると、NASAのゴダード宇宙飛行センターの研究者らが、銀河の進化に関する手がかりを示すX線活動を発見した。

このX線は、近隣の渦巻銀河NGC 4945にある巨大な冷たいガスの雲を描写している。このガスは、銀河の中心にある超大質量ブラックホールが500万年前に噴出した後に銀河を吹き抜けたものと考えられている。

500万年前、NGC 4945銀河の中心ブラックホールの噴火が星形成のフレンジーを引き起こし、巨大なガス雲を銀河間空間に打ち上げた。2つのX線望遠鏡がこの物語を明らかにした。

ゴダード宇宙飛行センターの天体物理学者キンバリー・ウィーバーがこの研究を率いた。ウィーバーは「銀河の進化について科学コミュニティで継続的な議論がある」と述べ、「ほとんどすべての銀河の中心に超大質量ブラックホールを発見するが、星形成の影響と比較して、それらがどの程度の影響力を持つかは開かれた疑問だ」と説明した。

ウィーバーは1月11日、ニューオーリンズで開催された第243回アメリカ天文学会で、チームを代表してこの結果を発表した。論文はAstrophysical Journal誌で査読中だ。

この研究は、ESAのXMM-ニュートン衛星とNASAのチャンドラX線天文台のデータによって可能になった。NGC 4945は地球から1300万光年のところにある活動銀河で、中心には周囲のガスとダストの円盤を加熱する超大質量ブラックホールがある。

ウィーバーのチームはXMM-ニュートン衛星でNGC 4945を観測し、ブラックホールの円盤からの高エネルギーX線が冷たいガスと出会うときに起こる、いわゆる鉄Kアルファ線を発見した。この線は他の活動銀河でも見られるが、これまでブラックホールに非常に近いスケールで起こると考えられていた。

しかし、NGC 4945のこの線は銀河の中心から想定外の距離まで広がっていることがXMM-ニュートンの広い視野で明らかになった。研究チームは、この冷たいガスが500万年前のブラックホールの噴射流の名残だと考えている。噴射流は銀河の進化に大きな影響を与えた可能性がある。

ウィーバーと同僚は、NGC 4945の観測を続け、ブラックホールが銀河の進化にどのように影響しているかをさらに調べる予定だ。

Source: https://science.nasa.gov/centers-and-facilities/goddard/nasa-scientists-discover-a-novel-galactic-fossil/