アメリカ航空宇宙局(NASA)が1月17日、暗黒物質の性質をこれまで以上に詳細に明らかにするため、2027年5月のナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡の打ち上げ後、銀河系団の潮汐破壊流を調査すると発表しました。

ローマン望遠鏡は、近隣のアンドロメダ銀河の球状星団の潮汐破壊流を高解像度で撮影し、星と星の間のギャップを特定することで、暗黒物質の存在をより詳細に明らかにできると期待されています。これまでの望遠鏡では、銀河内の限られた数の潮汐破壊流しか調査できませんでしたが、ローマン望遠鏡ならアンドロメダ銀河全体を一度に撮影でき、多数の潮汐破壊流とそのギャップを同定できると考えられています。

ギャップの存在は、暗黒物質のサブハロが原因となっている可能性があるため、これを調べることで暗黒物質の性質に関する手がかりが得られると期待されています。ローマン望遠鏡による1時間程度の観測で必要なデータが効率的に得られると予測されており、暗黒物質の謎を解き明かす上で重要な役割を果たすことが期待されています。

Source: https://www.nasa.gov/missions/roman-space-telescope/nasas-roman-to-search-for-signs-of-dark-matter-clumps/