アメリカ航空宇宙局(NASA)が1月23日に発表したプレスリリースによると、NASAの月面探査計画「アルテミス計画」のための大型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」の上段ロケット「探査上段」の製造・打ち上げ運用を担当するエリック・ホルソンバック氏は、生徒向けロボットコンテストのアドバイザーとしても才能を発揮している。

ホルソンバック氏はNASAの協力企業であるジェイコブス・テクノロジーの社員。ルイジアナ州のミシュード組立施設で製造されるSLSの上段ロケット「探査上段」の製造からフロリダ州のケネディ宇宙センターからの打ち上げ準備までを担当している。

SLSロケットのブロック1B型では、探査上段とユニバーサルステージアダプターの2つのアップグレードが加えられ、1回の打ち上げで月面に送れるペイロードが40%増加する。ホルソンバック氏は「他のロケットと比べて1回の打ち上げでより多くのクルーと貨物を月面に送れるSLSの能力は、月面環境での運用を大幅に簡素化する」とコメントしている。

ホルソンバック氏は子供の頃から宇宙飛行士になることを夢見ていたが、大学卒業後はスペースシャトルのエンジン開発に携わり、2016年からSLS計画に参画した。「ロケット開発に復帰できたことをとても嬉しく思っている。アルテミス計画を通じて、月と火星に人類を送り返す基盤作りに本当に貢献できている」と語っている。

仕事の合間には、ロボットコンテストに参加する2人の娘たちのメンターを務め、問題解決能力や技術、プロジェクト管理のスキルを育んでいる。ホルソンバック氏はこれをNASAでの仕事になぞらえている。月ロケット開発に携われることを「素晴らしい機会」とし、「アメリカの歴史にとって重要な基盤構築の一端を担えていることを誇りに思う」とコメントした。

Source: https://www.nasa.gov/image-article/i-am-artemis-erick-holsonback/