アメリカ航空宇宙局(NASA)は1月23日、月から火星へのアーキテクチャ概念レビューの最新結果を発表した。このレビューは、人類の利益のために太陽系探査のロードマップを構築するための同局のプロセスである。
月から火星へのアーキテクチャアプローチは、米国の産業界、学界、国際パートナー、NASAの職員からのフィードバックを取り入れている。2023年のアーキテクチャ概念レビューは、火星に宇宙飛行士を送る計画を立てる上で、早期に決定が必要な7つの重要な判断を特定することを含め、火星に最初に人を送るミッションのための既存のアーキテクチャと戦略を改良した。
NASA本部のキャサリン・コーナー準長官は、「新しい文書は、探査への明確なアプローチを定義し、技術と能力が米国内外で成熟するにつれて新しい要素をどのように取り入れるかを示している」と述べた。「このプロセスにより、当局とパートナーが探査の全体目標を達成することに焦点を合わせていることが確実になっている」。
新しく公開された文書には、NASAの月から火星へのアーキテクチャアプローチとプロセスの詳細な技術的検討が含まれる2023年アーキテクチャ定義文書、エグゼクティブ概要、NASAの探査路線に関する頻繁に提起されるトピックについての13のホワイトペーパーなどがある。
NASAの有人火星ミッション準備室のNujoud Merancy副長官は、「この1年間で、月から火星へのアーキテクチャ概念開発のプロセスを統一するために当局全体で洗練させることができた」と述べた。「今後のプロセスでは、アーキテクチャのギャップを解消し、宇宙飛行士による火星ミッションを成功させるために当局が早期に下す必要のある決定をさらに検討することに焦点を合わせる」。
2023年4月、NASAは詳細な情報を含む最初のアーキテクチャ定義文書を公開し、探査のための目標がアーキテクチャの個々の要素にどのように対応しているかを示した。当局はフィードバックを得るためのワークショップを開催し、年末にはNASAのリーダーがアーキテクチャのニーズと改良を議論する内部概念レビューを実施した。NASAはこのカデンスを今後も継続する予定で、アーキテクチャを毎年改良していく。
アルテミス計画の下、NASAは月での長期的な科学探査の基盤を築き、最初の女性と有色人種の宇宙飛行士を月面に着陸させ、火星への有人探査に備える。
NASAの月から火星へのアーキテクチャ文書は以下のサイトで入手できる。
https://www.nasa.gov/moontomarsarchitecture-end-