アメリカのNASAの発表によると、このほどハッブル宇宙望遠鏡が、LEDA 60847と呼ばれる銀河団の新しい画像を捉えた。LEDA 60847は活動銀河核と分類されており、銀河の中心部には超大質量ブラックホールが存在し、周囲の物質を取り込んでいる。活動銀河核は電磁スペクトル全域で放射を発していて、非常に明るく輝いている。比較的近くにある強力な活動銀河核を研究することで、天文学者は超大質量ブラックホールの成長と銀河への影響をより良く理解できる。

銀河の合体はある程度一般的な出来事だ。大型の銀河のほとんどは、より小さな銀河が合体してできている。天の川銀河自体も、他の銀河の痕跡を含んでおり、過去の合体の産物であることを示唆している。天文学者は現在、5~25%の銀河が合体過程にあると考えている。

LEDA 60847の画像は、ハッブルの紫外線、可視光、近赤外線のデータを組み合わせたもの。異なる波長の光を観測できることが、ハッブルのユニークな点の1つ。電磁スペクトル全域の光は、宇宙について天文学者にさまざまな情報を伝えてくれる。紫外線は星生成領域の輝きや最も熱い星を特定するのに使われる。可視光は温度の低~中程度の星や物質、我々の目に映る景色を示す。そして近赤外線は冷たい塵を透過し、温かいガスや塵、比較的冷たい星を研究できる。

ハッブルは1990年に打ち上げられ、これまでに宇宙の謎を解き明かす数々の発見をもたらしてきた。30年以上にわたり活躍を続けるハッブルは、今もなお宇宙の秘密に迫る新たな画像を送り続けている。

Source: https://science.nasa.gov/missions/hubble/hubble-glimpses-a-bright-galaxy-group/