アメリカ航空宇宙局(NASA)は1月25日、火星を飛行する初のヘリコプター「インジェニュイティ」のミッションが終了したと発表しました。

インジェニュイティは当初、30日間で5回のテスト飛行を行う技術実証機として設計されましたが、実際には火星表面から約3年にわたり72回の飛行を行い、予定の14倍以上の距離を飛行。合計2時間以上の飛行時間を記録しました。

ビル・ネルソンNASA長官は「他の惑星で初めて飛行した歴史的なヘリコプターであるインジェニュイティの旅路が終わった」とコメント。「そのすばらしいヘリコプターは、当初の想定をはるかに超えて高く遠くまで飛び、NASAが得意とする不可能を可能にすることを助けてくれました」と述べています。

インジェニュイティは1月18日に72回目の飛行を行いましたが、地表への着陸時にローターのブレードの1つ以上が損傷したとみられ、もはや飛行できない状態にあるとのことです。インジェニュイティのチームはこれ以上の飛行は行わず、残されたデータのダウンロードなど最後のテストを行う方針だとしています。

Source: https://www.nasa.gov/news-release/after-three-years-on-mars-nasas-ingenuity-helicopter-mission-ends/