アメリカのNASAの発表によると、10月下旬にコネティカット州ロングアイランド湾上空で、NASAが設計したソフトウェアによって自律飛行する2機の実験ヘリコプターが12回のテスト飛行を行った。これはNASAが設計した衝突回避ソフトウェアを使用して、2機の自律機が互いに近づく飛行を行った初めての試みだった。

テスト飛行は、NASA、航空機メーカーのシコルスキー、国防高等研究計画局(DARPA)による共同プロジェクトの一環で、離陸から着陸までパイロットなしで完全自律飛行が可能なシステムの研究に役立つデータを収集した。NASAは、この技術が将来的にエアタクシーやその他の新しい自動化された航空輸送オプションにつながることを期待している。

テストには、自律システムを搭載した実験ヘリコプターのSARA(シコルスキー自律研究機)とOPV(オプションパイロット車両)ブラックホークが使用された。NASAが設計した5つのソフトウェアシステムがヘリコプターに搭載され、シコルスキーとDARPAがすでに統合していた自動飛行システムと連携して機能した。

各ヘリコプターにはNASAとシコルスキーの安全パイロットが同乗し、飛行テストを監視した。シコルスキーの飛行自律システムとNASAソフトウェアの組み合わせにより、ヘリコプターは自律的に複数の計画路線を飛行した。安全パイロットは、コース補正が必要な場合にソフトウェアが選択した飛行経路オプションをモニターできた。

NASAは、異なるソフトウェアシステムが機体の制御にどのように連携するかを評価した。また、人間のパイロットが自律システムとどのように対話するかも評価した。

チームは、各機体で30時間以上の飛行を含む12回の成功した飛行テストを実施した。NASAとシコルスキー、DARPAによるこの協力は、自動化技術のさらなるテストに役立つ基盤となった。

この共同プロジェクトは、航空分野における自律性の新時代の到来を後押しし、FAAに飛行手順のデータを提供して、先進的なモビリティシステムを国の航空システムに導入するのに役立つだろう。

Source: https://www.nasa.gov/centers-and-facilities/armstrong/nasa-autonomous-flight-software-successfully-used-in-air-taxi-stand-ins/