アメリカのNASAの発表によると、NASAのハッブル宇宙望遠鏡を用いた観測で、これまでで最も小さい系外惑星GJ 9827dの大気中に水蒸気が検出されたと発表した。GJ 9827dは地球の直径の約2倍で、銀河系内の他の惑星でも水蒸気が豊富な大気を持つ可能性のある惑星の一例となる可能性がある。

カンザス大学のイアン・クロスフィールド主任研究員が率いる観測チームは、分子を検出するだけでなく、具体的に水蒸気を探すことを目的とした観測を設計した。モントリオール大学のピエール=アレクシス・ロイ氏によると、水蒸気が卓越しているのか、水素主体の大気にわずかに含まれているのかは明らかではないが、いずれにせよ興味深い発見だとしている。

温度は金星並みの800度と非常に高く、水蒸気主体の大気であれば極めて厳しい環境だろうと専門家は指摘する。現在のところ、水素主体の大気に水蒸気が混在するミニネプチューン的な惑星か、木星の衛星エウロパのような水分を多く含む惑星の2つの可能性が考えられている。

GJ 9827dは2017年にケプラー宇宙望遠鏡で発見され、恒星から97光年のところに位置する。ハッブル宇宙望遠鏡を用いた今回の観測は、3年にわたり11回の食を観測することで行われた。NASAは今後、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を用いて、さらに詳細な観測を行う計画だ。

Source: https://science.nasa.gov/missions/hubble/nasas-hubble-finds-water-vapor-in-small-exoplanets-atmosphere/