アメリカ航空宇宙局(NASA)の発表によると、同局の科学調査と貨物を積載した北ロップ・グラマン社の補給船が、国際宇宙ステーションに向けて飛行を開始した。補給船は1月30日午後12時7分(米国東部時間)、フロリダ州ケープカナベラル空軍基地の第40発射施設から、スペースX社のファルコン9ロケットにより打ち上げられた。

補給船の到着の生中継は2月1日午前2時45分からNASAのストリーミングサービス「NASA+」で始まる。また、NASAテレビやウェブサイトでも生中継される。ソーシャルメディアを含む様々なプラットフォームでNASAテレビのストリーミング方法はウェブサイト上で確認できる。

シグナス補給船は、カナダアーム2を操作するNASAの宇宙飛行士ローラル・オハラとジャスミン・モグベリにより、午前4時20分ごろ捕捉される予定だ。ドッキング作業の中継は午前5時45分から再開される。全てのイベントはNASAテレビのウェブサイトから視聴できる。

北ロップ・グラマン社にとって、今回はNASAとの商業補給サービス契約2号の下で9回目の宇宙ステーションへの20回目の貨物飛行となる。シグナス補給船には8200ポンド(約3700キログラム)以上のNASAの科学実験装置と貨物が搭載されている。

今回の補給ミッションは、第70次長期滞在ミッション中に行われる数十の研究実験を支援する。搭載された実験には、宇宙ステーションで初の外科用ロボット、再突入時の熱防護システムデータを収集する軌道再突入プラットフォーム、健全な軟骨組織を低重力環境で維持する3D軟骨細胞培養、金属3Dプリンター、自律型半導体製造プラットフォームなどがある。これらは宇宙ステーションで行われる生物学、生体工学、物理科学、地球科学など数百におよぶ研究の一部に過ぎない。このような研究は人類に利益をもたらすとともに、月面に宇宙飛行士を送り火星探査の準備を行うNASAのアルテミス計画の基盤となる。

シグナス補給船は7月まで宇宙ステーションに停泊した後、数トンの廃棄物を積載して地球大気圏に再突入し、燃え尽きて消滅する予定だ。補給船の名前は「S.S.パトリシア・ヒリアード・ロバートソン」と命名されている。

NASAの商業補給ミッションの詳細は、同局のウェブサイトで確認できる。

Source: https://www.nasa.gov/news-release/nasa-science-hardware-on-northrop-grumman-mission-en-route-to-station/