アメリカ航空宇宙局(NASA)の発表によると、同局が開発した捜索救助技術が2023年にアメリカ国内で350人の命を救助するのに役立ったという。NASAは今後、宇宙飛行士のミッションにも同技術を取り入れていく方針だ。
NASAが開発した捜索救助技術は2023年、数百人の命を救った。衛星を使った国際的な捜索救助システム「コスパス・サーサット」にNASAが技術協力している。NASAの技術協力により、遭難した探検家が406MHzの非常用発信機を作動させると、GPS衛星が発信機からの遭難信号を受信し、コスパス・サーサット・ネットワークに発信機の正確な位置を伝える。これにより世界中の救助隊に警報が出て、救助活動が開始される。
陸上や海上、航空機搭乗者が使用する3種類の非常用発信機がある。2023年には、これらの発信機により、351件の救助活動が行われたという。NASAは、アルテミス計画の有人宇宙船オリオンにも非常用発信機を搭載し、宇宙飛行士の安全確保に役立てている。