ヨーロッパ宇宙機関(ESA)は2月5日、地球観測衛星ERS-2号が大気圏再突入を迎えると発表した。ERS-2号は1995年に打ち上げられ、16年にわたり地球観測データを収集してきた衛星だ。

ESAによると、ERS-2号は気候変動の解明に大きく貢献した衛星として知られている。姉妹機のERS-1号とともに、当時最も高性能な地球観測衛星だった。合成開口レーダー、レーダー高度計、海面温度センサーなど最新鋭の観測機器を搭載し、極地の氷減少、陸地の変化、海面上昇、海洋の温暖化、大気化学組成など、地球環境の詳細な観測データを集めた。

ERS-2号の技術は、後継機のエンビサットや気象衛星メトップ、地球観測衛星シリーズに受け継がれ、今日の地球観測を可能にした。2011年に運用を終了し、軌道を下げて大気圏再突入を待っていたが、2月中旬頃の自然落下が予想されている。ESAのスペースデブリオフィスが詳細を監視し、再突入前の状況を発表するという。

ERS-2号は地球科学の発展に大きな貢献を果たした衛星として、その遺産が称えられている。

Source: https://www.esa.int/Applications/Observing_the_Earth/Heritage_ERS-2_satellite_to_reenter_Earth_s_atmosphere